今週の一本
「チャーリーズ・エンジェル フルスロットル」
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かわいいのう、キャメロンは。じゅる(ヨダレ)。大好きなんです、キャメロン・ディアス。もちろん他の二人もステキな女優さんです。ルーシーはTVドラマ『アリー my ラブ』に出演していた頃から好きだったし、ドリューも『E.T』に出ていた頃はとても可愛かった。『E.T』に出てた頃は…。そんなステキな3人の中で、キャメロン・ディアスの可愛さ、カッコ良さはダントツだと思うのです。彼女なくして、このシリーズは成り立たないかもしれません。
監督は前作に引き続き、コマーシャルフィルム界出身のMcG(マックジー)。そして、3人のエンジェル。ドジでおっちょこちょいのナタリーにはキャメロン・ディアス。知的なエリート、アレックスにはルーシー・リュー。もと不良で男運のないディランにはドリュー・バリモア。彼女は前作同様、プロデューサーも兼任しています。さらに今回、悪役としてデミ・ムーアを起用。’62年生まれの40歳にして、このボディだ!もう、いろんなところの余分な物を吸引し、その一方で別の場所には注入してみたりと、普通の40歳の体とは手間と金の掛かり方が違います。全身整形に費やした金額、なんと4千8百万円也。「改造人間デミ」の誕生です。引退した伝説のエンジェルという役どころですが、未来からやって来た殺人サイボーグという設定でも素のままで可能でしょう。彼女は実生活でも、雇った男をそのセクシーボディで誘惑し、断わられるとその男を解雇するというセクハラ疑惑で、魔性の女をすっかり通り越し、今や男をムシャムシャ食べる妖怪のようです。鬼太郎がいたら間違いなく髪の毛立ちます。
この作品、とにかくサービスショットが満載でして、前作以上に豊富なコスプレシーンで楽しませてくれます。もちろん、お色気も忘れていません。踊り子に扮し、ストリップバーで踊るシーンでは、ルーシーが振るう鞭により衣装を剥ぎ取られ、キャメロンパンツ一丁。さらに彫刻に化けての潜入シーンでは、その彫刻をぶち破って登場したエンジェル3人素っ裸。が、いずれも肝心な部分は見えないということをご報告しておきます(またこれか)。しかしキャメロンのハミケツだけはゲップが出るほど見ることができるでしょう。おっと、忘れちゃいかん。デミ・ムーアにもサービスショットが存在します。なんと、キャメロン・ディアスとのマイクロビキニ着用ツーショットがあるんです。スーパーモデル上がり相手に無謀な戦いを挑んでますよね。ですが、凄まじいオーラ(妖気)のせいか、あるいはカッコイイ(サイボーグチックな)体型によってか、決して(インパクトでは)負けてません。いや、(インパクトでは)勝ってるかも。とにかく私の目はデミの方に釘付けでした。
楽しみにしていたアクションシーンですが、結構長いバイクアクションがあるためか、カンフーシーンは前作より減ってしまいました。もっとワイヤーアクションが見たいのに。残念。しかも夜のシーンが多く、画面が暗いのも不満です。あと、ドリューは倒れてから立ちあがるまでの動作が遅いぞ。「よっ…こらっ…しょ」という感じです。もっと頑張って。
ストーリーとしては、事件を捜査し、犯人を推理していく過程がもう無茶苦茶。ご都合主義にもほどがある。これは、「チャーリーズ・エンジェル三大要素、コスプレ&お色気&アクションさえあれば、ストーリー性なぞ要らんのだ!」というファンのニーズに答えた正しい姿勢なのかも知れません。しかし、見ていていちいち「?」と感じてしまう展開は、純粋に三大要素を楽しむことの妨げになるのではないでしょうか。どうせならもっと単純で引っかかりのないシナリオにして欲しい。
最後にあくまで私の邪推なのですが、ドリュー演ずるディランについてちょっと気になる点がありました。彼女は女優であり、プロデューサーでもあるドリュー・バリモアの心情をかなりストレートに代弁していると思うのです。ディランはナタリーがそのうち結婚してしまい、エンジェルを引退するのではないかと不安になるのですが、これは、一番売れっ子であるキャメロン・ディアスが出演してくれるのだろうか、というプロデューサーとしての悩みと一致します。事実、今回の出演に際して、キャメロンの腰はかなり重かったようです。さらに、ディランは他の2人の命を危険に晒したくないという気持ちから、エンジェルを辞めようとするのですが、これは自分はエンジェル役に相応しくないのではないか、というドリューの女優としての悩みなのではないでしょうか。映画の中でディランの悩みは解決しますし、現実でもこれらの問題を乗り越えたからこそ本作が完成しているわけです。しかし、次回はどうなんでしょうか?それは今回以上に苦難の道のりでしょう。でも、せめてあと一作は同じメンバーで撮って欲しい。果たして、3作目はあるのか?メンバーは代わってしまうのか?とりあえず、ドリュー負けるな!!
評者→青木泰子(30):いい映画って少ないですね。年に数本見つかれば多い方。これじゃあまりに寂しい。ならば残ったダメ作品を楽しむしかない。例えダメな作品でもダメなりに楽しく紹介する、そんなレビューになればいいな。
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