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2004年10月13日号(毎週水曜更新)

UFJ銀行検査妨害事件

 UFJ銀行の検査妨害事件で、東京地検特捜部は8日、銀行法違反(検査忌避)容疑で同行東京本部(東京都千代田区)や都内にある早川潜・元常務執行役員の自宅など関係先の一斉捜索に着手した。
 国内の大手銀行が検査忌避容疑だけで強制捜査を受けるのは初めて。特捜部は、金融庁の告発対象ではないものの上司だった岡崎和美・元副頭取の自宅も捜索しており、押収資料を分析するとともに早川元常務執行役員ら関係者を事情聴取し、組織的な検査妨害行為の全容解明を目指す。
 捜索を受けたのはこのほか、都内にある稲葉誠之・元執行役員の自宅など。捜索は午前9時半ごろから始まった。
 金融庁の調査によると、同行は昨年10月、同庁の特別検査を受けた際、融資先の財務や資産に関する資料が入った段ボール箱100箱以上を別室に移動して隠したほか、融資先に関する重要データを使用されていなかったコンピューターのサーバーに移したり、融資先を審査した際の会議の議事録を改ざんしたりして、検査を免れた。資料の移動などは、土屋英敏・元審査5部次長が部下に具体的な指示を与え、早川元常務執行役員と稲葉元執行役員が総合的な指揮、了承を行っていた疑いが持たれている。
 金融庁は、今回の検査妨害が同行の抱える不良債権を実際より少なく見せることを意図して組織的に行われたとの見方を強め、7日、法人としての同行とともに、この3人を特捜部に告発していた。
 特捜部は、全容解明には強制捜査が不可欠と判断。他地検からの応援も得て、同行内の指揮・命令系統や旧経営陣の関与の有無などについて解明を図る。
 検査妨害事件は過去に5件あるが、旧第一勧業銀行の場合は総会屋への利益供与事件、旧日本長期信用銀行は粉飾決算事件の捜査過程で発覚し、旧第一勧銀は罰金50万円を受けたが、旧長銀や両行の元幹部個人は起訴猶予となっている。


[読売新聞(10月8日)より引用]

【編集長の目】
銀行は信用が第一(だと思う多分)でしょう。といっても、キレイ事だけでは、やっていけないという事もわかる。しかし、現在は隠蔽や談合、そういった古い体質はことごとく破綻している。社会の常識が変わってきているのだと思います。キレイ事を現実化していかなければ、誰も見向きもしない。


「隠蔽体質」
大学職員 石井 涼子(25歳)
三菱自動車と同じ匂いがする。隠しても仕方がないことを隠す。まぁ東京三菱にとっては良かったのかな。三井住友を蹴って来てくれた統合相手を厳しく扱えるでしょう。そういえば我が家にも一人。株の損金をひた隠す母がいる…。そろそろ強制捜査しようかな。

「合併しても忘れない」

大学院生 服部 圭介(27歳)

莫大な公的資金注入を受けた銀行が、預金者を欺く経営情報隠蔽。呆れて言いようがない。「もうすぐ東京三菱と一緒になるから…」なんてことで有耶無耶にしてはいけない。適切な事実解明・処分がなければ、来年のペイオフ解禁後の合併後銀行も信頼しない。絶対。

「ヤバファイルはないだろ」

大学職員 前田 智美(24歳)

隠蔽したデータファイルの事を、社内で「ヤバファイル」と呼んでいたそうだ。唖然。第2の三菱!?個人融資を得意とする銀行のはずだけど、これじゃぁ顧客離れは避けようがない。合併話に影響はないとの報道だけど、実際のところどうなんだろ。

「バレるなよ」
ソフトウェア開発会社勤務 青木 泰子(31歳)
どこでも多かれ少なかれやってるのかもしれないけど、バレちゃあダメだ。隠すなら徹底的に隠さないと。銀行なんだから金庫に入れときゃいいのに。最近のニュースは管理職のふがいなさが目立ちます。その下でマジメに働いている人達はやりきれないでしょうね。

 

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