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2005年3月16日号(毎週水曜更新)

賭博大国・中国、年7兆円超流出

 「中国からの賭博資金の流出は莫大(ばくだい)だ」−。香港・マカオなど中国との国境地域には二百近くの中国人向けカジノが点在。北京大学の公益くじ事業研究所はこれらのカジノや競馬場に中国から年間で少なく見積もって毎年六千億元(一元=約十三円、約七兆八千億円)もの金が流れると指摘する。しかも、中国政府が展開している反賭博キャンペーンを尻目に中国国内でさえ、地下賭博組織の「年間営業額」が「三千六百二十五億ドル(約三十八兆円)」(中国誌・生活週刊)と計算されており、まさに「賭博大国」と言えるのだ。
 北朝鮮の豪華カジノには年間五万人の中国人客が訪れ、そのうち何と三割以上が公務員だったとの報告がある。国境周辺地域と国内の非合法カジノで公務員がつぎ込んだ公金は相当な金額と推定される。
 開会中の全国人民代表大会(全人代=国会)では、公務員の腐敗ぶりが報告されたが、公務員が賭博に入れあげるのもそのひとつだ。典型的な例は湖北省政府の金鑑培・駐香港・マカオ事務所主任。経営する企業から横領、一回平均百万ドル(約一億五百万円)、二年間で二千万ドル(約二十一億円)も賭博につぎ込み、二〇〇一年五月に処刑された。
 「中国での賭博の風潮は歴史的に普遍」(研究者)とはいえ、公安当局は全国で年間約百三十万人を取り調べており、その数は年々上昇しているという。  農民の収入が公務員の約三倍とされる杭州では、四つの大きな非合法賭博集団が存在、再開発で農地を売却した富裕農民が客の多くを占めた例がある。
 そこに参加するには百万元(約千三百万円)以上の財産と最低三万元((約四十万円)の資金が必要で、元金をすった場合は胴元から高額の利息が科せられ、二カ月間で十万元(約百三十万円)の返済金が八十万元(約一千万円)になるケースもあったという。
 中国誌「生活週刊」などによると、周辺国には中国人のために開かれたカジノは二百近くにもなる。中露国境周辺には大小のカジノがあり、最近、百億元(約千三百億円)以上を投入して大型カジノを建設する計画もあるほか、雲南省の公安当局ではベトナム、ミャンマー周辺地域で中国人用の八十二カ所ものカジノを確認したという。
 一方、閉鎖が伝えられる北朝鮮羅先市の大型豪華カジノ「英皇娯楽センター」では、最近身柄拘束された延辺朝鮮族自治州の蔡豪文・元交通運輸管理処長が一年間で約三百五十万元(約四千五百万円)の公金を使っていたとされる。このカジノに関しては中国紙がルポを掲載、大もうけして叫ぶ山東省なまりの男性や「商売のためにと家族の半年分の収入にあたる千ドル(約十万円)を借りてきたがすってしまった」と嘆く吉林省の農村女性など悲喜こもごもの様子を伝えている。
 最高水準のホテルが併設され、五百七十五人の従業員のうち二百七十五人は北朝鮮住民。北朝鮮従業員は「賭博場は我々の国家に多くの収入をもたらし、私たちは国家に貢献できて光栄だ」と話したという。
 当局によれば、中国人客がこのカジノにつぎ込んだ額は一人当たり五千元(約六万五千円)として少なくても年間二億五千万元(約三十二億五千万円)だったが、中国の反腐敗キャンペーンで渡航条件が制限され経営不振となり閉鎖になったという。

[産経新聞(3月11日)より引用]


「グローバル中国!」
大学職員 石井 涼子(25歳)
賭博も経済も福祉も規制規制へと向かってる日本とは逆に、とてつもない可能性とエネルギーを感じます、中国に。そのうち経済も犯罪もアメリカ以上に混沌としたグローバル社会になるのでは、まさに攻殻機動隊の世界になるのではないかと変な期待をしてしまう。

「貧富の差と富くじ」
大学院生 服部 圭介(27歳)
所得格差の激しい国では賭博やギャンブルが盛んになることが多い。あまりの貧富の差を見せつけられると人はコツコツ貯めるより一発逆転を願うものなのかもしれない。富くじが原因の一つで没落したかつての南米の某国の轍を踏まぬように。中国政府も頭が痛い。

「日本のカジノも危険?」

ポータルサイト勤務 高橋 明彦(30歳)

さすが麻雀の発明国って感じですが、日本人も「競馬・競輪・宝くじ…etc」と人の事は言えないくらい夢を買うのが好きな国民ですよね。一発逆転を願う気持ちは解りますが、その1万円で美味しいご飯を食べた方が幸せ・・・と思う僕は小市民ですかw

「むしろ国策に」

葬儀関連派遣社員 浅羽 祐治(33歳)

東京都政にカジノ建設という案があったが、国策として表に出し国営カジノを建設することで非合法組織を閉鎖し、賭博欲を満たしながら管理できると思う。そこを反腐敗として叩くのみに徹するところが中国人の尊厳の高さとも言えますけど、現実はねえ……。

 

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