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2005年5月11日号(毎週水曜更新)

中国、パンダ外交再開?

 中国共産党台湾工作弁公室の陳雲林主任は3日、台湾にパンダ一つがいを贈ると表明した。台湾の最大野党・国民党の連戦主席一行が同日、上海から台北へ戻ったのに合わせ、台湾住民に向けて「中台融和」ムードを演出するのが狙いとみられる。しかし、台湾の中央通信によると、陳水扁総統は、パンダがワシントン条約で保護対象の動物であることを理由に受け取らないとの考えを示したという。
 陳主任は「パンダは平和・団結・友愛を象徴し、中華民族の貴重な宝。連戦主席に続き(5日から台湾第2野党の)親民党の宋楚瑜主席が大陸を訪問する今、両岸(中台)同胞の感情は一層解け合った」と述べ、台湾でも人気のパンダを台湾側が受け入れるよう求めた。
 陳主任は、(1)大陸住民の台湾旅行を近く開放する(2)10品目以上の台湾産果物を免税措置にする――ことも表明し、反国家分裂法により台湾側で高まった反発を和らげる意図もある。
 これに対し、台湾の陳総統は3日、訪問先のキリバスで「(パンダ贈呈を中国の)統一攻勢と考えるべきではないが、国際条約には違反できない」と述べたという。
 台湾の呂秀蓮副総統も同日、「中国政府が中華民国(台湾)とよい関係を築くのが目的なら台湾住民はパンダを楽しみにする。しかし、香港やマカオで進める(中国内の)都市交流のためなら、それは台湾を(中国の)一地方とみなすものであり、台湾住民は受け入れを拒む」と警戒感を示していた。
 パンダは中国の第一級希少動物に指定されている。中国は80年代初めまで、各国との関係改善や緊密化のため積極的に贈呈し「パンダ外交」と称された。無償で大陸以外に渡れば、82年の日本以来となる。  

[毎日新聞(5月3日)より引用]


「白黒はっきりしてくれ」
ポータルサイト勤務 高橋 明彦(30歳)
しかし…ベタなプレゼントですね(笑)20年前の日本への手法そのままに、「パンダ」を武器に乗り切ろうとする気概は僕は嫌いじゃないです。でも、この中国の動きに「ちょっとずれた金持ち友達からのプレゼント攻勢」を見てしまうのは、僕だけでしょうか?

「時代錯誤」
派遣社員 前田 智美(25歳)
このご時世にパンダ外交・・・。パンダもらってウキウキしてられるような時代ではないと思うのですが。それに、絶滅の危機に直面している動物を政治カードとして使うのって・・・。何だかなぁ。パンダもたまったもんじゃないね。

「かわいいが、得はあるのか」

サッカー新聞勤務 斎藤 滋(27歳)

中国としては実質的に腹の懐の痛まない、いい外交カードだとおもいますが、「だからなんだ?」というのが正直なところでは。ある程度関係ができてきた後の、“記号”としての機能はあるだろうけど、極度の緊張関係にある国に対しては意味は薄いのでは。

「根本解決には」

大学教員 服部 圭介(27歳)

中国と台湾との関係は、北朝鮮問題と肩を並べるぐらいのアジアにとっての重要懸案。パンダ贈呈で民間レベルでの意識的な関係改善があったとしても、それは中国共産党の対台湾政策のちょっとした変化ですっとぶくらいの小ささでしかない。根本解決はほど遠い。

 

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