米Planetary Society(惑星協会)は11日(現地時間)、地球外知的生命体の探索(SETI:
Search for Extraterrestrial Intelligence)を専門的に進める、口径72インチ(約1.8メートル)の光学望遠鏡が、米国マサチューセッツ州のハーバードにあるオークリッジ天文台(Oak
Ridge Observatory)で完成したことを発表した。
Planetary Societyではこれまで、SETIを実施する上で、宇宙から受信した信号データを世界中の登録ユーザーがインターネット上で結ばれるグリッドコンピューティング技術にて解析する「SETI@home」を始めとした、電波望遠鏡を活用するプロジェクトで主に進めてきたという。
しかしながら、新たにオークリッジ天文台には北米最大のSETI専用光学望遠鏡が設置されるに至って、地球外知的生命体が発するレーザー光線などの検出を目指しつつ、SETIが進められるようだ。Planetary
Societyのサポートを得て、米ハーバード大学のPaul Horowitz博士が率いる研究チームが建設した新光学望遠鏡は、すでに11日よりSETI専用の観測活動を開始しており、観測は年中休むことなく継続されるという。
Planetary SocietyのExecutive DirectorであるLouis Friedman氏は「これまで数十年に渡って、宇宙人からの(電波)信号データに耳を傾けることへ努力が払われてきた。いよいよ今後は、宇宙人が発する(光)信号を目でとらえることへも努力を払うことが同時に可能になる」とコメントした。
今回の発表にあたっては、もしも本当に地球外知的生命体が存在し、地球に向けてレーザー光線などを発して交信を試みようとすれば、星からの光とは区別して検出することが可能となり、電波信号データよりも発信源を特定しやすいとする複数研究者の見解も紹介されており、今後の発見には大きな期待がかかっている。
[PCWEB(4月12日)より引用]
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