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2004年3月3日号(毎週水曜更新)

1・2歳児が睡眠不足

 一、二歳の保育園児の四割弱が、夜寝るのは午後十時以降で、六割強は一日の夜の睡眠が九時間以下であることが、福岡市保育士会(真野絹代会長)の調査で分かった。幼児に必要な睡眠は十三―十四時間とされており、保育園での昼寝(一―二時間)を合わせても多くは睡眠不足。同保育士会は「親が夜まで働き、迎えに来る時間が遅くなっているのが主な原因。子育てについて企業や社会の配慮が必要だ」と指摘している。
 調査は、午前中にぼんやりしている園児が目立つことなどから昨年一月、同市内の百五十七園に通う一、二歳児の保護者を対象にアンケートを実施。二千八百六十一人の園児のデータを得た。
 その結果によると、園児らの就寝時刻は、最も早い時間帯の午後八時から九時の間が10・3%。最も多いのが九時半から十時の間で26・2%。午後十時までに寝る園児は62・0%だった。
 これに対し、十時から十時半の間は19・8%、十時半から十一時の間が11・8%。最も遅い時間帯の十一時以降も5・3%おり、午後十時以降に就寝する園児は36・9%に上った。
 同市によると、保育園が子どもを預かる時間は原則として午前七時半―午後六時までだが、国は保護者のニーズを受け一九八一年度に延長保育制度をスタート。同市でも九九年度から実施園が急速に増え、今では大半の園が一―四時間延長している。仕事を持つ親らには便利になった半面、延長保育制度が園児の就寝時間を遅らせている側面も指摘されている。
 真野会長は「迎えに来る時間が遅いほかに、家庭で夜遅くまでテレビを見るなど、大人の夜型生活が園児の就寝・睡眠時間に影響を及ぼしている」と分析。「五歳ぐらいまでの幼児を育児中の従業者については、雇用側が夕方早めに退勤させるなど、育児に配慮してほしい」と訴えている。


[西日本新聞(2月24日)より引用]

【編集長の目】
私達の生活環境は、おおむね昔に比べて便利に快適になってきたと思うのですが、子育ての環境はさほど進歩が無いようです。むしろ昔にくらべて悪くなっているように感じます。子供の問題は未来の問題。大事になる前に早急に手を打つべき問題だと思います。


「寝ない子も育つ」
システム開発会社勤務 大石誠(29)
ゆくゆくは自分用の部屋とテレビを持ち、学校でゲームや深夜のジャンク番組が話題になれば、自ら望んで寝不足を選択するようになる可能性大。寝る子は育つが寝ない子も育つ。子供の為の生活改善は大切だけど、まずは両親の生活ありきで仕方が無いと思います。

「子供をつれまわさないで」

フリー調査業(弁護士補助) 田中教之(27)

母親としては仕事をしている以上、しかたがないことだと思いますが、親が遊びたいためにカラオケボックスに子供を連れ込んだり、夜更かしにつき合わすのは問題と思うんです。最近このような親子を見かけるので、余計なお世話かもしれませんが、心配です。

「他人の中で強く育て」

iモードコンテンツ会社勤務 斎藤滋(25)

問題の根本としては、子供ができても子育てに専念できる環境が整っていないことなんでしょうね。しかし、それを改善していくのはのは、簡単なことではありませんよね。だからせめて、遅くまで起きざるを得ない子たちには、たくましく育ってほしいと思います。

「仕事の奪い合い」
大学院生 服部圭介(26)
幼児にとって寝ることこそが仕事。親の仕事の都合に合わせれば子供は仕事が疎かになり、子供の仕事の都合に合わせれば親の仕事に影響する。まさに親子間での仕事の奪い合い。もの言えぬ幼児の仕事を守る事も、親の大事な仕事であり願いであるはずなのですが。

 

ニュース関心度合計(/20)

大石★★
田中
斎藤★★
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