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2004年3月31日号(毎週水曜更新)

ハルウララ106連敗

 負け組の星が、勝ち組の天才に「こんな勝ち方もあるんだよ」と教えた−。負けても負けても走り続ける高知競馬のハルウララ(牝8、宗石大)が22日、中央競馬のトップジョッキー武豊騎手を乗せて、同競馬第10RのYSダービージョッキー特別(ダート1300メートル)に出走した。11頭立て10着で、デビュー以来106連敗となったが、1レースで5億円以上、単勝1・8倍の1番人気で1億円以上を売り上げるなど、列島を巻き込む社会現象はピークに達し、武豊を「また乗りたい」とその気にさせた。
 レース後の会見。国内外から集まったメディア約90社、約400人の取材陣を前に、武豊がつぶやいた。「実はちょっと悔しいんです。また機会があったら、ぜひ僕に乗せてほしい」。
 騎乗が決まった時には「1度も勝ったことがないような馬がG1馬より注目を集める状況は理解し難い」と発言していた。その困惑が、はにかんだような笑みに変わっていた。「悔しい」の言葉に、乗るどころか全く縁もなかったはずの馬への嫉妬(しっと)、そして敬意のようなものがにじんだ。
 主役は、背中に乗せた天才ジョッキーに別に特別なことを見せたわけではない。命じられるまま、いつも通りに一生懸命走った。パドックに入ると、雨が上がった。出走。名前そのもののポカポカとした春の陽光に照らされながら、常に後方で、泥だらけになりながら、ゴールを目指した。


[日刊スポーツ(3月23日)より引用]

【編集長の目】
本人(?)は負けているだけなんですから、ここまで話題になったのはハルウララ自身よりむしろ関係者の努力の賜物だと言えるのではないでしょうか。地方競馬だってやり方によれば注目を集められるという、良い例になりましたよね。全国の地方競馬の方々にもがんばってもらいたいです。


「人気のキーを握る人」
大学職員 石井涼子(24)
調教師の宗石大さんが気になる。今でこそハルウララは稼ぎ頭になっているけど、赤字でもいいから走らせたいという思いは、ビジネスライクでなくて変。この人、先を見越した商売上手なのか、実は大金持ちなのか。私もそういう判断ができる変わり者になりたい。

「勝てば涙、涙も笑顔」

プロバイダー会社勤務 前田智美(24)

ハルウララのフィーバーっぷりを耳にするたび「世の中、圧倒的に負け組のほうが多いんだなあ〜」と安心してしまう、そんな私も負け組です。勝負事って、弱い方を応援するほうが燃えますよね。勝利の重みが違うから。そうやって自分を奮い立たせる今日この頃。

「その名の通り」

ソフトウェア開発会社勤務 青木泰子(31)

勝敗が全ての競馬の世界で、負けてこれほど和める馬はいない。まず被ってるマスクに笑った。可愛い動物柄にキティちゃんのワッペンがくっ付いている。まるで子供用パンツを被っているかのようだ。走る姿も個性的。キョロキョロしてる。とても微笑ましかった。

「どうやって終わる?」
フリー編集者 大塚ゆきゑ(31)
ほっとした人が多かったのでは。もし武で勝ったら、ハルウララがどうこうではなく単に騎手が悪かったということになるんだし。たださすがに引退前最後のレースは勝ってくれないと締まらないよね。もう一度、武が乗って勝って引退したら…キレイすぎるか。

 

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