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2004年6月16日号(毎週水曜更新)

ミカンは関東リンゴは北海道?

 地球温暖化が進むと2060年には、リンゴの特産地である青森、長野県や、ミカン特産地の静岡、和歌山県が、いずれも栽培に適さなくなることが農業・生物系特定産業技術研究機構(茨城県つくば市)の杉浦俊彦研究員の研究で分かった。年平均気温が60年に4〜5度上がった場合、リンゴを特産品として栽培できる最適地は北海道の平野部に移り、ミカンは関東平野や越後平野が栽培に適した地域になるという。
 杉浦研究員は「果樹は開花時期をコントロール出来ず、温暖化の影響を避けられない。早期に対策を取る必要がある」と警鐘を鳴らしている。研究で採用した年平均気温は、国連IPCC(気候変動に関する政府間パネル)も使用したモデルに基づいて農業環境技術研究所(つくば市)が予測したデータを使った。
 研究結果によると、リンゴの栽培に最適の地域は現在、年平均気温が7〜13度の北関東から東北だが、60年には北海道の平野部となり、青森・津軽平野や長野盆地は栽培の最適地ではなくなる。年平均気温が15〜18度のミカン栽培の最適地は、関東平野や越後平野にまで広がるが、静岡、和歌山県や南九州の沿岸部は適さなくなる。
 果樹は植樹から収穫まで10年程度かかる。リンゴやミカンの特産農家は色つや、大きさ、高い糖度などの高品位を消費者にアピールしている。杉浦研究員は地球温暖化に歯止めを掛けるのが不可欠としながらも、「暖かくても着色させる技術の研究や、耐暖性品種の選別などに今から取り組むべきだ」と話している。


[毎日新聞(6月9日)より引用]

【編集長の目】
今まで作り上げたブランドイメージもあるでしょう、その上栽培のノウハウもあるでしょう。それらを考えると、農家の方々にとっては、死活問題と言っても良いのではないでしょうか。温度の上昇はそう簡単に止められないでしょうが、国による何らかの保護政策は必要だと思います。


「日本の生きる道」
ポータルサイト勤務 高橋 明彦(29歳)
温暖化で深刻といえば「沈む南洋の国々」が有名ですが…繊細な四季が崩れる日本も深刻な気が。。そこで提案。もっと詳細に異変警告を総点検+南洋の島々と一緒に世界に「温暖化外交」で存在感を出すってどう?多国籍軍よりずっと良いと思うけどなぁ。

「ちょっと楽観視」

大学職員 石井 涼子(24歳)

歯止めを駆けれないのは悲しいけれど、温暖化は世界的な事だから対応のスピードは国の農業技術力が試されるのかも。単純にスーパーに並ぶ野菜を比較すると日本のは値が張るがしっかりしていて美味しいものが多い。温暖化対応も難なく?ってのは楽観すぎるか。

「連鎖」

葬儀関連派遣社員 浅羽 祐治(33歳)

資源や核と同様に、人が手にした技術を今さら否定できない。それが自然に対する罪なら、温暖化による弊害はその罰。農家は培ってきた技術と経験で新たな技術を手にするだろう。技術が自然を壊し、技術が人を救う。罪と罰の連鎖の先に、人は何を見るのだろう。

「熊本沖縄化計画」
フリー調査業(弁護士補助) 田中 教之(28歳)
温暖化が進むということは、地元の熊本も沖縄みたいになるのかなぁ。もしそうなれば、沖縄に行かなくても、南国気分を味わうことができるようになるからいいなー。ハイビスカスやサトウキビとかも実家からみることができるようになるんですね。

 

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