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2005年4月27日号(毎週水曜更新)

尼崎脱線事故

 「不運ではなく人災ではないのか」――。兵庫県尼崎市で25日に起きたJR福知山線の惨事。線路脇のマンションに突っ込んだ車両の無残な姿が未曽有の事故を物語る。死者は50人にのぼり、犠牲者の遺体が安置されている市記念公園総合体育館には同日夜、悲しみの遺族が次々と訪れて遺体と対面。すすり泣く声が漏れた。一方、現場では、列車内に閉じ込められていた乗客が救出される度に、安堵(あんど)の声がわき起こったものの、遅々として進まない救出作業に、もどかしさの声も漏れる。安全管理に不備はなかったのか。関係者は「悲しみ」と「怒り」に包まれた。
 ◇悲惨な現場「まるで地獄絵」「…やるせない」
 電車が突っ込んだマンション周辺では仮設テントが設置され、駐車場に青いビニールシートが広げられた。警察官や消防署員が、車両内に閉じこめられた乗客の救出作業にあたり、大阪府や兵庫県から派遣された救急医らが、救出されて横たわったけが人の治療に追われた。現場近くの尼崎中央卸売市場の従業員らも駆け付け、氷や水、青テントを持って乗客らの介抱をした。
 脱線した電車は1,2車両がマンションにたたきつけられ、へばりつくようにアメのようにねじ曲がった。25日夜になっても、投光器で照らされる中、消防、警察、自衛隊らによる懸命な救出作業が続いた。重傷者については近くの中学校の校庭からヘリコプターで各病院などに運び出された。一方、毛布で頭の先から足の先までスッポリと包まれた遺体は、担架に載せられて線路脇の救護所まで運ばれ、車で尼崎市の遺体安置所まで搬送された。
 現場近くにいた会社員の男性(45)は、事故直後の車内に入って救出作業を手伝った。「ガラスに顔を突っ込んで血まみれの女の人、積み重なって倒れた人の下敷きになって息も絶え絶えの男の人。まるで地獄絵だった。最初は、うめきながらもみんな息をしていたが、救助しているうちに、次々に死んでいった」と唇をかんだ。
 阪神大震災の時も被災者の救出作業にかかわった近くの会社に勤める男性(53)は、負傷者にタオルなどを配った。「震災が思い起こされた。やるせない」と話した。
 三田市の男性会社員は「娘がこの電車に乗っているかもしれない。携帯電話を20回かけても通じない。少しでも近くに行けば情報があるかと思って来た」と心配そうに現場を見つめていた。 

[毎日新聞(4月26日)より引用]


「ご冥福をお祈りします。」
ポータルサイト勤務 高橋 明彦(30歳)
繰り返される鉄道事故。確かにある程度の事故発生は避けられないとしても…命を預けて乗ってる以上、JRには、事故0を目指してもらいたいと切に願います。特に東京の満員電車で同様の事故があったら…と想像するだに恐ろしいです。

「利用客が求めるもの」
フリー調査業(弁護士補助) 田中 教之(28歳)
昔神戸に住んでいたときに、福知山線が連結している東西線が開通。そのころから「大阪まで○○分」というコピーのもとに私鉄と競争が激化していった。利用客が「早い電車」よりも「安全な電車」を求めるようになれば、このような事故が減るかもしれません。

「悲惨さに絶句」

大学職員 石井 涼子(25歳)

事故の直接的な原因は1つか2つくらいかもしれないが、間接的には過密と正確なダイヤを求めた日本の電車社会にも問題がありそうで、電車大国日本にも落とし穴があるのかなと思った。ゆっくり待つので徹底的に調査し、鉄道業界の信頼回復に努めて欲しい。

「テクノロジーでどうにか」

サッカー新聞勤務 斎藤 滋(27歳)

適正速度は把握していた。危険性も予測できていた。人が運転するリスクは当然のこと。完全にでなくても、半自動制御は不可能だったのでしょうか。本当のテクノロジーって、万博にリニアを走らせることでも、二足歩行のロボットを作ることでもない気がします。

 

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