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2005年6月1日号(毎週水曜更新)

中国副首相ドタキャン帰国

 中国の呉儀副首相が23日、小泉純一郎首相との会談を突然中止して帰国したことに対し、首相官邸や外務省内では「非礼だ」と反発が噴き出す一方、中国側の真意をはかりかねて「関係改善に努力している時になぜ」と戸惑う声も交錯した。中国側は「緊急の公務」としか説明していないが、首相が16日の衆院予算委員会で靖国神社参拝の継続に強い意欲を示した後だけに、「理由は靖国以外に考えられない」(外務省幹部)との見方が広がり、日中間に横たわる靖国問題の大きさを印象づけた。
 小泉首相は23日夜、呉副首相の「ドタキャン」について記者団から感想を聞かれ、「分からないですね。野党の審議拒否が伝染したのかな」と不快感を示した。靖国問題をめぐる駆け引きとの指摘に対しては「そういう意図があっても通じませんね」と述べ、靖国参拝の判断に影響しないことを強調した。
 外務省の谷内正太郎事務次官は23日午前10時ごろ、中国の王毅駐日大使から電話で「担当の公務で急に本国に帰る必要が生じた。他意はない」との連絡を受けた。谷内次官は記者会見で「急用ということであれば致し方ない」と抗議や真意の確認はしない考えを示した。
 しかし、こうした表向きの反応とは裏腹に、政府内では靖国問題が原因との見方が支配的だ。特に中国を訪問した自民党の武部勤、公明党の冬柴鉄三両幹事長と胡錦涛国家主席との22日夕の会談が影響しているとの見方が浮上している。
 胡主席は会談で、小泉首相の靖国神社参拝を「目にしたくない」と語ったと説明されているが、北京の日中筋は「胡主席は歴史認識問題でかなり強く言及した」と明かし、胡主席が自公両党幹事長に首相の参拝中止を迫ったことを示唆した。胡主席が靖国問題で日本側にボールを投げた形となり、呉副首相が小泉首相と会談しても外交的利益が乏しいと判断した可能性がある。また中国側が呉副首相の帰国理由を「緊急の公務」としか明確にしないことによって、日本での憶測を広げ、歴史問題で新たな対応を迫る効果を計算したともみられる。
 呉副首相は23日午後、羽田空港から北京でなく遼寧省大連に向かったが、このことも「緊急の公務」との説明に疑問を抱かせている。さらに呉副首相は4人いる副首相の1人(対外経済貿易、衛生問題担当)とはいえ、中国共産党の政治局常務委員(9人)に入っておらず、「大急ぎで帰る理由があるほど党内序列は高くない」(政府筋)。
 4月23日にインドネシアで会談した日中首脳は「対話強化」で合意。それ以来の関係修復ムードに、今回の会談中止は水を差す格好となり、日中関係は再び不透明感を増すことになった。
 呉副首相は23日午前10時から、東京都内で講演などの日程を予定通りこなし、日本経団連幹部との昼食会では「両国政府と経済界の努力を通じ中日友好協力は新たな段階に入った」と良好な経済関係を強調。昼食会終了後、記者団の質問に「(来日の目的は)達成した」とだけ答えて帰国の途についた。
 

[毎日新聞(5月24日)より引用]


気にしない外交」
フリー調査業(弁護士補助) 田中 教之(28歳)
もともと中国は日本の常識が通じない国なので、あまり騒ぐ必要がないでしょう。昔、田中真紀子氏が外相時代に、ドタキャンしてしまいましたが、米国からの抗議は形式的なものでした。日本は別にミスを犯したわけではないので、悠然と構えておけばいいんです。

「線引き」
葬儀関連派遣社員 浅羽 祐治(33歳)
人間関係にもどこかで線引きがあるように、中国としてもこれ以上の友好関係になっては困るのでしょう。経済関係は良好だし、仲良くなって利もないとなれば、ここで線引きをはっきりさせて、この距離でいきましょうとアピールしておく必要があったのでしょう。

「温厚な外交をして」

大学職員 石井 涼子(25歳)

プライベートでどんな信念をもっていようとも、それが国際関係を悪化させるならば、総理であるうちは靖国参拝を控えるべき。安保理の常任理事国を目指すならなおさら。と、国際関係の温厚を願うのは、蟹座、A型、三碧木星の"八方美人"な性格所以だろうか。

「礼を逸した理由」

ポータルサイト勤務 高橋 明彦(30歳)

首相会合ドタキャン。。呆れますが背景を考えると興味深い。特に「中国世論」を恐れて小泉・靖国に触れたく無かった…という論説はなるほどと思います。「内政干渉だ!」とか言われて普通に帰ってきたら、大変な事になるし。「触らぬ靖国にタタリなし」ですかね。

 

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