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2005年6月29日号(毎週水曜更新)

縄文人は豊かな食生活

 滋賀県教委は23日、米原市入江の「入江内湖遺跡」から、縄文時代のマグロの骨や球根、シカの角製釣り針などが出土したと発表した。同時代の内陸部の遺跡からマグロの骨が出土したのは西日本で初めて。淡水魚や木の実に加え、マグロも食卓にのったとみられ、多様で豊かな食生活を送っていた縄文人の姿が浮かび上がる。
 出土したのは▽縄文時代早期−後期(6500年−4000年前)のマグロの脊椎(せきつい)骨1点(長さ2・5センチ、直径4センチ)とコイやフナ、ナマズなど淡水魚の骨など多数▽同中期末−後期(約4000年前)の釣り針6本▽同前期(約5500年前)の炭化したユリ科の球根−など。
 マグロの骨は、貝塚から出土した例は多くみられるが、同遺跡のように貝塚のない内陸部から出たのは全国的にもまれという。脊椎骨の大きさから体長1・5−1メートルと推定される。琵琶湖周辺の縄文人が若狭や伊勢などの海岸地域と交流、多様な食物を手にしていたことをうかがわせる。
 釣り針はイノシシの牙製(長さ3センチ、幅1センチ)1本とシカの角製(長さ3・9センチ−2・4センチ、幅1センチ−0・6センチ)5本。1本を除きほぼ完形で、いずれも内側にアグと呼ばれる「かえり」があるのが特徴。関西では最古級。
 炭化したユリ科の球根はノビルなど3−6個。土器内で焦げて固まった状態。クリやドングリのような堅い殻を持たない球根類が残存する例は極めて少なく、縄文人の食生活の広がりを知る貴重な資料という。
 出土品は6月24日−7月10日、安土町下豊浦、県立安土城考古博物館で展示される(月曜休館)。26日午後1時半から同博物館で説明会がある。

 ■入江内湖とは
 入江内湖遺跡JR米原駅西側に広がる東西2キロ、南北2・5キロの縄文から平安時代までの複合遺跡。これまでに縄文前期の漆塗り木製容器、丸木舟や古墳期の鉄製ヤスなどが出土している。1940年代までは低湿地帯だったが、戦時中の食糧増産のため干拓された。

 ■泉拓良京都大文学研究科教授(縄文考古学)の話
 マグロの骨は、食料の迅速で広域的な流通や保存技術の普及を示し、釣り針は琵琶湖などで多様な漁法があったことを示している。縄文研究に重要だ。  

[京都新聞(6月23日)より引用]


「六千年なんてついこの間
サッカー新聞勤務 斎藤 滋(27歳)
昔の人も、結構変わらないもの食べてたんだな、と感心・感動する反面、我々がそれらしい生活様式になったのなんて、そんなに昔のことではないんだな、とも。地球の歴史としてはもちろん、人類の歴史で見ても、六千年なんて、大したことない時間なんですよね。

「マグロは高級?」
葬儀関連派遣社員 浅羽 祐治(33歳)
我々はどうしても現代と比較してしまうから不便だっただろうと想像してしまうけど、現代のように食用に生産管理することなく、手を伸ばせばウニやアワビが転がっていたのかもしれませんね。マグロなんて高級食材でもなんでもなかったりして。

「なんてすばらしい社会」

大学教員 服部 圭介(28歳)

食生活だけでなく、ほとんどの面で縄文社会は今より豊かな社会だったと思う。教科書に書いてあることが事実なら「上下関係や貧富の差もなく、みんなで仲良く暮らしてた」わけですから。その上「うまいもん食ってた」わけでしょ。それ以上の豊かさってある?

「「楽しい自然生活」を想像」

ポータルサイト勤務 高橋 明彦(30歳)

確かに記録には残らなかったけど、「衣食住」という基本生活であれば結構楽しいエコライフだったんじゃないか?と想像してみる。マグロ釣り名人がいて女性にモテたり、格闘技が流行ってたり、海辺でデートしたり。意外と面白い「縄文生活」かもしれないね。

 

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