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2005年8月3日号(毎週水曜更新)

日本人の勤勉さ「今後続かない」が6割

 「ニート」と呼ばれる若者の増加が社会問題となっている中、読売新聞社が9、10の両日に実施した「勤労観」に関する全国世論調査(面接方式)で、若者の働く意欲の希薄さが浮き彫りになった。
 「何歳くらいまで働きたいか」との質問に、「なるべく早く仕事をやめたい」と答えた人は6%だったが、年代別に見ると、30歳代は10%、20歳代では14%と最多だった。
 また、学校に行かず、働かず、仕事を探そうともしない「ニート」の増加で、日本の社会が活力を失いかねないと懸念する人は計91%に達した。ニート増加の原因については、「親が甘やかしているから」55%がトップだった。
 こうした若者の勤労意欲の希薄さに対する危機感を反映し、世界的に定評のある日本人の「勤勉さ」が今後続かないとみる人は58%に上った。1984年から始めた同種調査で最高で、しかも今回初めて「勤勉さ」の先行きを心配する悲観派が楽観派を上回った。
 
 ◆調査方法
 ・調査日=7月9、10日
 ・対象者=全国の有権者3000人(250地点、層化2段無作為抽出法)
 ・実施方法=個別訪問面接聴取法
 ・有効回収数=1,825人(回収率60.8%)
 ・回答者内訳=男48%、女52%
    ▽20歳代11%、30歳代16%、40歳代15%、
     50歳代22%、60歳代22 %、70歳以上14%
    ▽大都市(東京23区と政令指 定都市)21%、
     中核都市(人口30万人以上の市) 18%、
     中都市(人口10万人以上の市)21%、
     小都市(人口10万人未満の市)21%、
     町村19%      
 

[読売新聞(7月27日)より引用]


「何をもって勤勉か」
フリー調査業(弁護士補助) 田中 教之(29歳)
最近、数人の中学生に数学を教える機会がありました。学力だけを考えると不安はありますが、テレビ、ネットによる情報収集力や会話の語彙力は極めて高く、素直さやまじめさは昔と変わらないように感じました。見方をかえれば、今後も勤勉な日本人は続くと私は考えます。

「過渡期であれば」
葬儀関連派遣社員 浅羽 祐治(33歳)
稼ぐ=食べる=生きるという図式に複雑な要素が絡んでしまって、成り立たなくなっているのでしょうね。国民総勤勉を理想としても、多様化を止めるのは難しい。その先に新たな生き方の図式を見出す過渡期であればいい、と思うのは楽観的過ぎるだろうか。

「サラリー生活は素敵」

大学職員 石井 涼子(26歳)

サラリー生活を始めてしまったら、もう止められない。大学卒業した時は、しばらく働いたら大学院に行こうと思ったけど、いまや給料を捨てて学生になるのがもったいない。ニートも一度サラリー生活に踏み込めばこの生活から逃れられなくなるよ!

「勤勉さは美徳?」

ポータルサイト勤務 高橋 明彦(31歳)

勤勉…って今となっては死語なのかも。個人的には「盲目的にコツコツ働く」ってイイことだけでもなくて。柔軟に自由な発想で働くことを良しとする風潮の現代では「勤勉」って愚直なイメージでもあります。その割合で日本の未来を悲観楽観するのは拙速でしょう。

 

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