民主党の新代表に小沢一郎氏が選出された。自ら率いた旧自由党を解党し、民主党に合流して2年7カ月。「がけっぷち」に追い詰められた民主党の再出発の先頭に立った小沢氏は記者会見で「自己変革」の必要性にまで言及した。小沢氏に付きまとう「こわもて」のイメージを払拭(ふっしょく)して、指導力を発揮する決意を示したものだ。果たして小沢氏は究極の民主党救世主となり得るか−。
◇イタリア映画のせりふも引用
「まず何よりもわたし自身が変わる」。7日午後、都内のホテルで開かれた両院議員総会。投票に先立つ立会演説会で小沢氏は、イタリアの名画「山猫」の中で、主役が変革を訴えた場面に感銘を受けたと紹介し、そのせりふを引用しながら、「政治生命のすべてをつぎ込む」と強調した。
小沢氏の強権的手法を警戒してきた中堅議員は、「一方的押し付けはしないという意味ではないか」と評価。小沢氏を支持した若手議員からは「小沢氏がイタリア映画の話をするなんて、イメージが変わった」との声も。
ただ、今回の代表就任は、偽メール問題というハプニングが引き金となったものだが、小沢氏自身は、早い段階から民主党の中枢に身を置いて政権交代を目指すシナリオを描いていた節がある。
[時事通信(4月7日)より引用]
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