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2006年8月23日号(毎週水曜更新)
 

都心を中心に大規模停電

 東京都を中心とする広い範囲で14日朝、停電が発生し、一部金融市場に影響が出た。東京電力によると、午前7時38分頃、旧江戸川を航行するクレーン船が送電線に接触したのが原因。停電は139万1000件に及んだが、午前10時44分には全件で復旧した。
 停電が起きたのは、東京都心部、神奈川県横浜市北部、川崎市西部、千葉県市川市、浦安市の一部など。この影響で、国債現物取引を仲介している日本相互証券は取引開始時間を通常より遅らせて午前9時05分からにしたほか、一部証券会社のコールセンターも一時運営を停止した。東電では、午前9時に停電の影響は最大80万件と発表していたが、昼過ぎに139万1000件に修正した。
 日銀によると、日銀ネットは正常に稼働し、資金決済上の問題はないとみている。ただ日銀は、停電による混乱を未然に防止し、市場の安定を図るため、午前9時20分の定例オペの通告時間を早め、午前9時11分に通告した。
 東京証券取引所や大阪証券取引所では、午前9時から通常通り取引を開始した。
 金融庁によると、短期市場参加行には連絡を入れるよう要請し、ほぼ通常通りであることを確認した。ATM(現金自動預け払い機)は一部で停止したところもあったが、大きな影響はないとしている。
 証券各社では、一部で業務に影響が出た。日興コーディアルグループでは、一部支店でシステムが不安定になったほか、木場のコールセンターでも一時、運営がストップした。現在は支店もコールセンターも復旧し、通常通り営業しているという。
 野村ホールディングスでは、リテールの支店網には影響はないという。ディーリング部隊のある大手町アーバンネットビルで影響が出たが、「現時点でほぼ復旧した」(広報担当者)としている。
 大和証券グループ本社では一時、法人営業部の入っているビルで全館停電になったが、ディーリング部隊のある別のビルでは影響はなく、すでに「全支店を含むすべての業務を通常通り行っている」(大和証券グループ本社広報担当者)。
 NTTは、現在のところ影響はないとしている。一方、携帯電話などの一部には影響が出ており、ボーダフォンによると、百貨店や地下鉄駅構内など屋内に設置してある同社の基地局110カ所が不通になった。KDDIは、同社の携帯電話サービスの一部で不具合が出ているが、詳細は確認中だという。
 JRや一部の私鉄、東京メトロなどで運転を停止したが、順次、復旧。JR東日本は、京葉線のみ運行を停止したが、午前8時には全線で運転を再開した。
方合計で3430億円の歳出抑制効果が見込めるという。
 東電によると、午前7時38分頃に、東京都江戸川区と千葉県浦安市の間を流れる旧江戸川を横断する高圧送電線にクレーン船が接触して損傷した。事故については発生から数分後に連絡が入ったが、確認作業に1時間程度を費やし、午前9時ごろ原因として特定されたという。クレーン船は三国屋建設の所有。
 東電には午前10時までに約8500件の苦情や問い合わせがあった。これ以前の大規模停電としては、1999年11月に、自衛隊の飛行機が埼玉県入間川の河川敷で送電線を切断して首都圏で80万件の停電があった。

[ロイター(8月14日)より引用]


「大惨事には至らず」

大学職員 石井 涼子(27歳)

これがお盆の頃でなかったら、もっと大惨事だったはず。私もちょうど夏休みだったので、通勤ラッシュのパニックにも巻き込まれず、ベッドの中でゴロゴロしていました。切れた電線の位置をgoogleマップで検索したら、サテライトで電線が見えたのが驚き!

「加害者の責任」

大学院生 田中 教之(30歳)

送電線を切断した会社は電力会社だけしか損害賠償しないと主張しています。その理由が納得できない。「(相当)因果関係がない」ということ。うーん。因果関係は認められると思うんですけどね。ちゃんと責任を負うか、しっかりとした弁明を期待します。

「こんな事で、いいの?」

派遣社員 山本 貴子(31歳)

あらゆるテロを仕掛け易い国だと、露呈してしまったこの事故。危機管理の甘さに、唖然としました。無防備な電線を埋めるには、80-100億円/kmかかるのだそう。その予算は是非!年末恒例、意味不明な道路工事予算から充当して欲しいな。

「甘い会社」

葬儀関連派遣社員 浅羽 祐治(35歳)

わずかな時間の停電でも、その間に失われる経済は計り知れない程大きい。停電による不便さの回避や復旧システムの見直しは必要だろうが、何よりも原因が幼稚すぎます。単なるポカですよね。意識の問題です。再発防止のためにも、厳しい処分を求めます。

 

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