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2006年12月13日号(毎週水曜更新)
 

タウンミーティングやらせ問題

 「仕事の一つだと思って引き受けた」「国の依頼なら仕方ないと思った」。政府主催のタウンミーティング(TM)で複数回の「やらせ」が発覚した教育関連集会。開催にかかわった地元市教委などの関係者の多くは「こんな大事(おおごと)になるとは思わなかった」などと話し、「やらせ」への問題意識の希薄さをうかがわせた。教育基本法改正案の行方に関心が集まる中、国と地方の教育現場の足元が問われている。
 「教育改革」をテーマに大分県別府市で04年11月に開かれたTMでは、内閣府から要請を受けた県教委が職員4人に質問役をさせた。義務教育費の国庫負担制度などについて質問した職員は「正直、ここまでやらないといけないのかなとは思った」と疑問を抱いたことを認めつつ、担当者としての問題意識と重なる部分もあり、結局は「仕事の一つだと思って」引き受けたという。深田秀生・同県教育長は「(内閣府から)文部科学省とも調整済みと言われ、『仕方ないな』となった」と釈明した。
 今年9月の青森県八戸市会場。教育基本法改正に賛成する内容の文科省作成の質問案を受け取った市教委は2人の発言者に質問を依頼した。内閣府との調整窓口になった教育政策課長は「質問項目を具体的に指示されたので、『国もしようがないな』と違和感は覚えたが、時間もなく断るという考えはなかった」と語った。同市教委には内閣府からメールで「棒読みは避けて」「自分の意見を言っている感じで」といった「注意事項」まで届けられた。
 岐阜市で03年12月に開かれた「教育改革TM」の10日ほど前、岐阜県立高校の50代の男性教諭に、県教委の知人から電話があった。「創造力ある学生の育成」などについて質問した教諭は、「やらせと言われても人ごとのような感じ」と認識の薄さを強調した。

[毎日新聞(11月28日)より引用]


「他山の石」

印刷会社営業 高尾洋一(34歳)

組織に属していると、その中で起こることは、何もかも当たり前のことのように思えてきてしまう、という感覚はわからないではない。「だから役人は…」と非難する前に、自分の身の回りでも同じような事が起きていないか、再確認してみる必要があると思います。

「がっかり」

IT系 平田 万貴(30歳)

こんな結果に終わるとは国民の期待を裏切ったと言われてもしかたのないこと。しかも本人たちに罪の意識が薄いという事実も腹立たしい限り。いくらお国のためとはいえ、いい事と悪い事の区別もつかないなんて、悲しい。関係者の方には反省して頂きたいです。

「非常に残念」

大学院生 田中 教之(30歳)

本来であれば、国民と大臣が会話をするわけですから、目的そのものは非常に意義のあるものだと思っていました。事前に用意しないと議論が盛り上がらないという理由であれば、やっぱり国民は官僚から馬鹿にされているのかもしれません。

 

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