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2007年2月7日号(毎週水曜更新)
 

文科省、体罰範囲を明示

 学校教育法で禁じられている「体罰」の基準について文部科学省は2日、「居残り指導や授業中に起立を命じるなど、肉体的苦痛を与えない行為は体罰ではない」といった見解を現場への通知に盛り込む方針を明らかにした。何を体罰とするかの文科省見解は初。「教師が体罰の範囲を誤解して萎縮(いしゅく)することがないようにしたい」(同省児童生徒課)としている。
 文科省は来週、全国の都道府県教委などに(1)生徒指導の充実(2)出席停止の活用(3)懲戒(罰)、体罰について−を通知。罰について「殴る、ける、長時間立たせるなどの肉体的苦痛を与える行為は体罰であり、許されない」との基本的な考え方を明示した。その上で、授業中に生徒が騒いで授業が成立しない場合、他の児童生徒の教育権を保障する目的であれば「居残り指導」などは許容される罰としている。
 他にも「教員や他の児童生徒に対する暴力を正当防衛として制止する」「教室の秩序維持のために、室外で別の指導を受けさせる」ことなども許容される罰として例示。「授業中に通話した場合に携帯電話を一時的に預かる」行為も認める。
 出席停止については、いじめの加害者に対して、必要であれば「最後の手段」として認められると明記した。学校や教委が地域社会の理解が得られるよう支援するよう明示する考えだ。
 体罰基準をめぐっては「児童懲戒権の限界について」と題した昭和23年の法務庁長官回答が国の法的見解となっている。今回の文科省通知は基本的にこれに準じた形だ。
 いじめ自殺が社会問題化したことを受け、政府の教育再生会議ではいじめた子供への厳しい対応を要請。体罰の範囲の見直しや出席停止制度の活用を1月にまとめた第1次報告に盛り込んでいた。

[産経新聞(2月3日)より引用]


「教師の負担の軽減を」

大学職員 石井 涼子(27歳)

生徒へのちょっとした行動がすぐに「体罰」「セクハラ」に結びつく今、この定義づけは教師にとって、うれしいものだったと思う。夫婦共働き家庭の増加と少子化で教師の負担はますます増えていく。少しでもその負担を国や社会が軽減できる方法を見つけないと。

「心に傷を与える事も体罰」

派遣社員 山本 貴子(31歳)

判断基準や処罰を明確にするのは良いが、心のケアを盛り込む事はできるのだろうか?ほとんどの生徒は、学校という狭い世界でしか生きていない。先生の裁量が間違っていたら、心に傷を負う生徒もでてくる。どの位の先生が心にも対応できるのかが心配だ。

「「教育者の誇り」は理想?」

印刷会社営業 高尾洋一(34歳)

居残りひとつとっても政府のお墨付きを与えてあげなくてはならない、がんじがらめの教育現場。これでは先生も「決められたこと以外は教えない」というサラリーマン的思考になるのも無理はない。教師って、もっと自由で誇り高い職業であるべきだと思います。

 

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