首相の靖国参拝
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小泉純一郎首相は14日午後、東京・九段北の靖国神社に参拝した。首相の靖国参拝は01年8月13日、02年4月21日に続き就任以来3回目。2月に韓国、5月の連休には中国訪問を検討しているのに加え、4月に統一地方選を控えている事情なども考慮して、参拝時期を大幅に前倒ししたとみられる。首相は14日、記者団に対し「(参拝は)年1回です」と、年内に再度参拝する考えはないことを明言した。しかし、中韓両国はただちに批判のコメントを発表しており、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)への対応をめぐる連携への影響が懸念されている。
首相は14日午後1時57分、公用車で靖国神社に到着し、本殿で参拝。「内閣総理大臣 小泉純一郎」と記帳した。神道形式の「二礼二拍手一礼」での参拝は行わず、「一礼しただけ」(首相周辺)という。玉ぐし料の代わりに私費で献花料3万円を納めた。
首相は参拝後、首相官邸で記者団の質問に応じ、この日を選んだ理由について「お正月ですしね。新たな気持ちで平和のありがたさをかみしめ、二度と戦争を起こしてはいけないという気持ちで参拝した」と説明した。しかし、一昨年の参拝時のような「首相の談話」や昨年の「首相の所感」といった文書は一切出さず、「総理個人の参拝」(周辺)を強調したスタイルとなった。
一昨年の終戦記念日直前や昨年の「春季例大祭」などをはずし、1月参拝に踏み切った理由について首相周辺は「訪中、訪韓の時期と距離を置いた。批判の強い終戦記念日周辺や春季例大祭等の特別の日を避けた」と指摘。避けられない中韓両国とのあつれきを最小限にとどめる狙いがあったようだ。国内では「春季例大祭」の期間が統一地方選と重なることから、公明党などの反発を考慮。国会審議への影響も念頭に、国会召集前の参拝を決めたものとみられる。
ただ、中韓両国は一昨年、昨年と同様に反発。こう着状態に陥っている北朝鮮との国交正常化交渉の再開などで期待を寄せる中国のサポートは当面困難となりそうだ。
福田康夫官房長官は記者会見で両国などの反発について「首相の心情をよく説明して理解してもらうしかない」と述べ、対北朝鮮政策で足並みが乱れる可能性については「(参拝は)首相個人の気持ちであり、そういう大きな問題に関係するとは思わない」と語った。しかし、「総理個人の参拝」との説明や参拝時期の変更で、両国の反発がおさまる保証はなく、外交に新たな重荷を背負うのは間違いない。
【編集長の目】
この問題は、日・韓・中の靖国神社の捉え方の違いからきているんですよね。そこを十分説明して相互理解するのがベストでしょうけれど、現実的には・・・。かなりの時間が必要なのかもしれません。
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「参拝の意志を尊重」 |
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フリー調査業(弁護士補助)勤務 田中教之(26)
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靖国神社についての問題はこれからも議論を呼ぶと思います。だからこそ総理がどのような意志で参拝したかを尊重すべきではないかと思うんです。二度と戦争を起こさないという決断があったわけで、その意志で具体的な外交政策にいかしてもらいたいと思います。
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「それにしてもよく行く」 |
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iモードコンテンツ勤務 斎藤 滋(24)
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お国のために死んだ人への敬意と、太平洋戦争の肯定が同義に見えてしまってるから「靖国参拝」は批判されるんですよね。でも、国の代表が国のせいで命を落とした人たちに対して、感謝を表す場は必要。それが靖国神社である必要はないのかもしれないけど。
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「過去よりも大事なもの」 |
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ポータルサイト勤務 高橋明彦(28)
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彼は何故靖国に行くのか。愛国心の発露?戦没者遺族と守旧派の顔を立てる為?…俺には未来を犠牲にして立てる過去があるとは思えない。周辺の言いなりでは無くだが芯はずれない…真の「協調外交」の道がきっとどこかに有るはず。名を捨てて実をとるような…ね
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「互いに譲れないもの」 |
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プロバイダー会社勤務 前田智美(23)
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死ねば皆仏、敵味方も善悪もない、それが日本の死生観。中国では悪人とされた人物の石碑につばを吐きかけ憎しみを表す習慣もあるほど、悪は悪として徹底している。根本的な民族性の違いを、どちらが正しいと論じ争うことは必要なのか?
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