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2003年3月26日号(毎週水曜更新)

新トイレのあり方

このままだと水の危機がさらに深まるといわれるなか、新時代のトイレの専門家たちが京都に集まった。開発途上国でも普及可能な「一石二鳥型」や「自己完結型」と、工夫はさまざま。節水トイレの国際標準化などと合わせて第3回世界水フォーラムの分科会「トイレ・水循環国際シンポジウム」(京都市、日本トイレ協会主催)で21世紀のトイレのあり方を議論する。

スウェーデンの非政府組織(NGO)は、節水と衛生面に配慮したトイレ「エコロジカル・サニテーション」を紹介した。 ひとつの便器に、大用と小用の二つの穴を設け、それぞれ分けてためていく。寄生虫や病原菌がいる可能性のある大便はいったん灰をまぜて乾かして肥料に。リンや窒素を多く含む小便はそのまま肥料に使う。すべてを一緒に大量の水で流すのに比べて環境を汚さず、肥料もつくれるトイレだ。

世界では5人に2人が衛生的な設備を持たず、それが感染症などの病気の原因と指摘されている。水洗トイレを使っているのは世界人口の8%、約5億人。日本がその2割を占める。 水洗トイレの水量規制を法制化している国もあり、シンガポールは1回4.5リットルに制限しているが、日本は最新の節水型でも約8リットルで、法規制もない。

【編集長の目】
水の心配がいらない日本に生まれて、本当に良かったと思います。反面、水に対してのありがたみが少ないのも確か。無くなってからでは遅い、今から意識を変えねば。


「そろそろリニューアルを」
ソフトウェア開発会社 青木泰子(30)
ウォシュレット化とともに、日本人のお尻はどんどん綺麗になってきた。でも、お尻は綺麗になったけど、水が無くなったなんて馬鹿げた話だよね。そこで私もひとつアイデアを。スポっと吸い込む掃除機型トイレ。音も消せて一石二鳥。どうスかこれ。

「ボットン便所から手が・・」

プロバイダー会社勤務 前田智美(23)

ボットン便所・・・あの暗い穴の奥から得体の知れない何かが出てきそうで、超苦手です。しかし、節水、エコロジー。飛行機とか新幹線のトイレって、流れる水量が少ないですよね。勢いでおしながすって感じで。一般家庭用もあのくらいの水量にすればいいのに。

「世界の価値観」

大学院生 服部圭介(25)

長くアフリカに滞在していた恩師が言うには、アフリカには人間の排泄物による細菌の異常発生から、人間が泳ぐことのできない死の海(川)が多いそうだ。「駅のトイレが汚い」というような私たちの愚痴がいかに世界の価値観から外れているかを思い知りました。

「トイレと共に変わる風景」
フリー編集者 大塚ゆきゑ(30)
子供の頃、我が家は「ぼっとん便所」だった。母の実家もぼっとんだった。木をいぶしたにおいがする農家の家は、土間が広く囲炉裏があった。でも、建て替えで全部消えた。日本に水洗トイレが一気に普及したのは町並みが急変したということでもある。

 

ニュース関心度合計(/20)

青木★★★★
前田★★★★
服部★★★★
大塚★★




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