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2003年8月27日号(毎週水曜更新)

どうなる?自衛隊イラク派遣

バグダッドの国連事務所爆破テロを受け、日本政府内では20日、イラクへの陸上自衛隊の年内派遣は困難になったとの見方が強まるなど、復興支援への影響は避けられない情勢だ。テロの標的が米軍や軍事施設にとどまらず国連にまで及び、政府調査団の派遣も見通しが立たないためだ。「治安回復には時間がかかる。現状ではどこが戦闘地域になるか予測不能」(外務省幹部)と危機感を募らせている。

外務省によると、イラクには現在、バグダッドの日本大使館職員約10人をはじめ、国連関係職員、NGO関係者、報道関係者など計40数人の日本人が滞在しているが、20日朝時点で邦人への被害は確認されていないという。  

政府は「人道・復興支援のために尽力している国連職員に対する無差別なテロ行為を断固として非難する」との川口順子外相談話を発表したが、「テロの対象が非軍事施設などソフトターゲットに移っている」(同省筋)と警戒を強めている。

一方、防衛庁内には年内の自衛隊派遣は極めて困難との見方が強まっている。同庁は「派遣準備には最低3カ月必要」(幹部)とし、早急な現地調査団派遣が必要としているが、「首相官邸からゴーサインが出ない」(同庁幹部)という。

政府内にも「こうした状況の中で政府調査団を出せば、早期の陸上自衛隊派遣の流れを作ることになり、野党が反発する」(外務省筋)との見方もある。今秋にも予想される総選挙をにらみ、政府調査団の派遣すらメドが立たない。

[毎日新聞(8月20日)より引用]

【編集長の目】
国連テロ以降も、石破長官がいろんな番組で自衛隊派遣について説明していますが、苦しい。この苦しさがある限り、当面の派遣は難しいのでは?日本として出来ないものは出来ない、そう言う勇気も必要ではないかと思います。


「選択できない選択」
大学職員 石井涼子(24)
新決議案に乗る国、乗らない国。日本的仲間意識からすると他国は頑張っているのに日本だけ行かないのは気が引ける。日本経済にも悪影響なのではと心配になる。置いていかれる恐怖と何かに巻き込まれる恐怖。どちらも選択できないジレンマがこの先も続くか。

「そろそろ決断の時。」

ポータルサイト勤務 高橋明彦(29)

こういう事態が自衛隊の矛盾を炙り出す。危険だから行かせないのか…危険だからこそ派遣して何かをなすべきなのか。今の自衛隊で危険な派遣は酷だと思う。もしそうするならちゃんと決めて別途志願者募集するくらいの形が僕はしっくりくる。要熟慮ですがね。

「友人の言葉の重さ」

フリー調査業(弁護士補助) 田中教之(27)

どうなろうと、イラク派遣するべきだと思います。日本の外交上どうしても必要だと私は思う。ただ、自衛隊に所属している 友人の「死ぬのは嫌だけど、死を意識しない自衛隊は意味がない」という言葉に、いろいろ考えさせられます。

「何もできないのでは?」
葬儀関連派遣社員 浅羽祐治(32)
戦闘地域を特定することが不可能なら、せっかくの特措法も意味がないですね。どこでも戦闘地域になり得るのだから、問題は自衛隊に戦闘能力があるかどうかです。戦闘状態で危険を回避して退く能力、自己防衛のために武力を使用する能力があるかどうか。

 

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