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2003年10月29日号(毎週水曜更新)

「いのちの電話」相談員不足

 一年中二十四時間体制で、電話を通してさまざまな心の悩みを受け止めている「名古屋いのちの電話」が、相談員の減少に悩んでいる。一年半もの長い養成訓練を受け、審査を通った人だけが認定される厳しい世界。しかも、報酬はない全くのボランティアだ。それでも「かけがえのない仕事」と現役の相談員たち。第十四期の養成訓練が来年一月から始まるのを前に、十一月三十日まで応募者を募集している。
 名古屋いのちの電話は、社会福祉法人「愛知いのちの電話協会」が一九八五(昭和六十)年に開局。十八年間で二十一万二千件の電話を受けてきた。
 現在、相談員の登録者は約百六十人。九割以上が女性で、交代で相談にあたっている。四年前から始めた二十四時間体制の影響で、深夜の“勤務”が重荷になっているほか、家庭の事情で参加できなくなったり、報酬のある他の電話相談へ移る人も。実働者は百人を切り、一人当たりの負担が大きくなっている。
 養成訓練への応募者も減少。開局当初は毎期五十人前後が認定されたが、十三期は八十九人の応募者中、認定は二十五人だけ。途中で「思ったよりきつい」と辞めていく人が多く、いのちの電話の長岡利貞理事長は「軽い気持ちで参加すると、確かにきついかもしれない。でも、厳しいからこそ自分自身が得られるものも大きい」と語る。


[中日新聞(10月25日)より引用]

【編集長の目】
仕事の内容に対して、報酬は無し。個人の資質に頼るしかないですよね。そうなると試験をして厳しくチェックするしかない。人手が足りなくなるのもしょうがない。制度を変えなけば仕方ないのでしょうか。


「救う余裕もなく」
プロバイダー会社勤務 前田智美(23)
存在は知っていたが実体はよくわからない「いのちの電話」。本気で死のうかどうか迷っている人たちに、どんな言葉がかけられるのだろう?相談員は限りなく犠牲を払うボランティア、それが不足しているとなると、皆さん自分自身の事で一杯って事なんですよね。

「良いことだけでは・・・」

フリー調査業(弁護士補助) 田中教之(27)

どんなに大切な体験ができるとしても、やっぱりそれに対する報酬がなければ、継続的な活動はできない。厳しい言い方かもしれないけど、この相談員はもっと少なくなると思う。大義名分だけではなく、運営方針そのものを見直して欲しい。

「命を繋ぐ仕事」

ポータルサイト勤務 高橋明彦(29)

正直驚きました。完全ボランティア24時間制+そして掛かってくる電話は切羽詰った相談…すごい仕事があったものです。政府の援助でお金を…と思うと同時にお金が出る事で何かがずれてしまうのかな…とも思ったり。そういう意味でも難しい仕事なんでしょうね。

「間違ってるのはアンタだ」
フリー編集者 大塚ゆきゑ(31)
ボランティアは「自分のために」「どんなに大変でも」やり遂げるものじゃない。良心だけでまかなえ、金を貰うほどのことじゃないから無償なのだ。これだけの重労働をボランティアで済まそうとするほうが間違っている。現在の相談員にも報酬を払うべきである。

 

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