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2004年2月4日号(毎週水曜更新)

イラク派遣承認案、可決

 イラクへの自衛隊派遣承認案は31日未明の衆院本会議で、自民、公明両党などの賛成多数で可決された。民主、共産、社民の野党3党は与党が衆院テロ防止特別委員会で強行採決したことに反発して本会議を欠席、野党抜きの採決となった。戦闘も予想される他国領土への自衛隊派遣という安全保障政策上の重要な転換点で、与党が強硬姿勢を取ったことに対し、野党は反発を強めている。与党は参院での審議を経て2月6日に国会承認の手続きを終えることを目指していたが、承認日程がずれ込むのは避けられない情勢だ。
 衆院本会議は派遣承認案を起立採決し、派遣反対を唱えていた自民党の加藤紘一、古賀誠両元幹事長は党議拘束に反して採決直前に退席し、棄権した。同様に反対を主張していた亀井静香元政調会長は欠席した。福田康夫官房長官は本会議場向かいの「議長サロン」にいたため、採決に加われなかった。
 テロ防止特別委は30日夕、自民党委員が派遣承認案の審議の打ち切りと採決を求める動議を提出し、自民、公明両党の賛成多数で可決した。与党は同日夜の衆院予算委、財務金融委で、イラク復興支援費を盛り込んだ03年度補正予算案などを野党欠席のまま単独採決した。
 特別委の強行採決を受け、民主、共産、社民の野党3党の国対委員長は河野洋平衆院議長に「一方的な採決で認められない。質疑のやり直しを求める」と伝え、本会議を開かないように申し入れた。河野議長は自民、公明両党の国対委員長を呼び、「補正予算案などの審議は丁寧にやるべきだ」と述べ、事態打開を図るよう求めた。


[毎日新聞(1月31日)より引用]

【編集長の目】
派遣される自衛隊員達が胸を張ってイラクに行く為に、国会も正々堂々としていて欲しかったです。しかし、退場や欠席って無くならないものですかね。それらを禁じ手にすれば、もっと議論が白熱するのではないでしょうか。そんなに単純ではないでしょうけれど。


「正解なんて無いのか?」
システム開発会社勤務 大石誠(29)
当初は派遣に反対という意見だった自分ですが、間接的な支援の継続(物資輸送や資金援助等)が最善とも思えないし、「何かしなくてはならないが、正しい答が見つけられない」状態。出尽くされるまでの意見交換が必要なはずなのに、自己主張のみの可決は残念。

「止まらないのです」

プロバイダー会社勤務 前田智美(24)

イラク派遣反対運動が高まるなか、どんどん派遣されていく自衛隊。承認されていく派遣案。結局は、お上様の思惑通りにしか進んでいかないわけで。どんなに戦争に反対しても戦争は始まってしまうあのやりきれなさが、また再現されている。無力感いっぱい。

「大切なのは」

葬儀関連派遣社員 浅羽祐治(32)

この欠席という手段は以前からも見られるが、何度見てもおかしいと思う。数を頼りに強引に可決しようとすることと、それに対して数を揃えて欠席するというのは、同じ考え方なのではないだろうか。お互い大切なのは議論より数だと認めているようなものです。

「恥ずかしい光景」
大学院生 服部圭介(26)
飛び交う野次怒号、取っ組み合いするオヤジ、冷ややかに笑うオヤジ…、重要な政策の委員会採決で今までも度々見られたこの光景、日本国民として恥ずかしい思いでいっぱい。派遣の是非はともかく「紳士的な物の決め方」ができない先生方をなんとかしてほしい。

 

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大石★★
前田★★
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