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2004年2月18日号(毎週水曜更新)

性犯罪は終身刑

 8日行われたスイスの国民投票で、危険な性犯罪者を一生社会から隔離するとの法改正案が賛成56.2%、反対43.8%の賛成多数で承認された。暴行に遭った女性被害者の家族らが提起していた。政府は被告の人権の観点などから提案に反対してきたが、世界でも異例の性犯罪に厳しい制度の導入を迫られることになった。
 承認された改正案は、性犯罪や暴力犯罪で有罪が確定した被告に対し、専門家の鑑定で危険かつ更生不能と判断された場合、生涯の禁固刑とし、再鑑定の機会や仮釈放は認めないというもの。全26州(準州を含む)のうち、24州で賛成が上回った。投票率は44.6%だった。
 スイスでは80〜90年代に性暴力犯罪が多発。被害者の家族らは、一度服役した性犯罪者が釈放後や仮釈放中に再び同じ罪を犯す傾向が強いことを指摘し、こうした「危険分子」は社会から排除すべきだとして、仮釈放などを一切認めないよう法改正を求めていた。
 これに対しスイス政府は、更生の可能性を全面否定する法改正は、欧州人権規約などに違反する可能性があるとして、反対していた。


[毎日新聞(2月9日)より引用]

【編集長の目】
国民投票は、国民の意見を一番反映できるのでしょうが、危険な部分もありますよね。もし、凶悪な性犯罪が起こった直後に投票すれば重い罰にみんな賛成するだろうし。一時の感情で行き過ぎてしまうのが怖い。もちろん、性犯罪は憎むべきものなのですが。


「刑の軽い日本に目が」
大学職員 石井涼子(24)
米の一部の州ではWebで性犯罪者の個人データを数十年間公開してる(それもわりと軽い犯罪から)。釈放されても容易に日常生活が送れない。海外に比べ日本は性犯罪の刑が軽いと言われている。海外での刑が厳しくなると日本に犯罪の目が向きそうで怖い…。

「住民投票を増やして」

フリー調査業(弁護士補助) 田中教之(27)

何よりも国民投票で決めたということがすごいと思います。日本でも法律を国民投票で行うようにすれば、もっと規則に対する関心が高まると思います。初めは都道府県レベルの条例を住民投票制にして、立法プロセスに参画する機会が増えればいいですね。

「豊かな社会」

葬儀関連派遣社員 浅羽祐治(32)

性的な問題は人々の関心を集め、批判もそれだけに高まる。集団社会には異端者を排除する作用が働くから、賛否という選択をすれば、標準化できない者は否定されてしまう。全ては無理でも、多様な異端者をいかに取り込めるかが、豊かな社会のあり方だと思う。

「女にしか分らぬ痛み」
フリー編集者 大塚ゆきゑ(31)
中2の夏。自転車に乗った背の高いおっさんが、すれ違い様に私の胸を揉んでいった。たったそれだけなのに、あの感触は今も消えない。「減るもんじゃなし」は嘘だ。減るもんなんだよ、望まない性体験は。性犯罪は最も卑劣で傷が深い犯罪だ。終身刑に一票。

 

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