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2004年6月2日号(毎週水曜更新)

拉致被害者家族会に批判殺到

 日朝首脳会談での小泉純一郎首相の対応を厳しく批判した拉致被害者家族会を非難する動きが出ている。有本恵子さん=拉致当時(23)=の神戸市長田区の実家には二十五日、両親への激励の一方で、嫌がらせの電話もかかってきた。「救う会」事務局(東京)にも「五人の子どもを連れ帰った首相へのねぎらいの言葉がない」など、家族への批判メールが殺到した。
 有本さん宅には二十四、二十五両日に知人以外から八件の電話があった。うち三件は家族を励ます内容だったが、五件は「首相にお礼を言うべき」などの批判。名乗らずに「文句もいいかげんにしとけ」「線香でも送ったるわ」といった脅し、暴言もあったという。
 小泉首相を擁護する根拠として「訪朝しなければ五人は帰れなかった」との意見がある。しかし、母の嘉代子さん(78)は反論する。「それだけなら私がやる、と拉致議連の平沼赳夫会長もおっしゃっていた。小泉首相にお礼は言えない」。
 一方、救う会へのメールは、小泉首相が訪朝を終えて家族会と面会した二十二日深夜から届き始め、二十五日までに七百数十件に上った。
 大半が批判で、「イラクで人質になった日本人と同じ。自分のことしか考えていないのか」との意見も。二十五日には「家族会が怒るのは当然」などと支持する内容も半分ほどになった。


[神戸新聞(5月26日)より引用]

【編集長の目】
この騒動の根本には、マスコミの問題があると思う。真実を伝えるのではなく、キャッチーな表層を切り取って伝えるその姿勢。マスコミ全部がそうとは言えないが、単なる「あげあしとり」になっている報道は数多い。受け取る側の問題もありにしても、あまりにも目に余る。


「見当違い」
プロバイダー会社勤務 前田 智美(24歳)
家族会をバッシングしている人たちは、拉致問題をマトモに理解しているのでしょうか?何十年も家族を引き裂かれたうえに、加害者側が優位に立っているオカシナ現状を。拉致被害者が多くを望み首相を批判することに、私はバッシングなどできません。

「両者の言い分は分かる」

大学職員 石井 涼子(24歳)

まだまだ問題が解決していないし、首相だけでなくその周りの役人だってかなり動いているはずなのに首相だからっていうのでお礼を言う必要はないと思う。ただこれからも国が積極的に取り組まないと前に進まない問題だから、国へお願いしますの姿勢は必要かと。

「意地を張らずに」

iモードコンテンツ会社勤務 斎藤 滋(26歳)

理屈の通じない相手には、何もしない、無視、静観。それしかないと思います。調査での妥協や食糧援助など、好きなように振り回された感があります。でも、せっかくまた会えた家族もいたのですから、それはそれで評価してあげてもいいと思います。

「ねぎらわなくていい」
大学院生 服部 圭介(26歳)
ねぎらいの言葉はあったが報道されなかったのだが、そもそもそんなものなくていい。家族会は「訪朝は慎重に」と言ってきた。そして明確に「経済制裁という圧力を使ってでも全員救出」するよう訴えていたのだ。経済制裁を手放した首相。家族会の反応も当然だ。

 

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