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2004年10月27日号(毎週水曜更新)

エサ不足のクマにドングリを

 エサ不足に陥っているクマに贈るドングリを募集していた自然保護団体「日本熊森協会」(兵庫県西宮市)が、福井県の山中でドングリをまく計画について、専門家から「実際にはネズミやリスのえさになってしまう」などと指摘を受け、中止していたことが22日、わかった。
 協会には全国から段ボールなどでドングリ約4トンが届けられ、既に兵庫県内で700キロをまいた。福井県内では協会員や地元ボランティア約20人で24日に500キロをまく予定だった。
 これに対し、計画を知った保科英人・福井大助教授(昆虫学)が「小動物の異常繁殖や、在来ドングリの遺伝子を乱す危険もある。現状では、捕獲して山に帰すのが最善」と協会やボランティアに指摘。その結果、ボランティアらも参加をためらうようになり、協会の判断で福井県での活動中止を決めたという。
 協会の森山まり子会長は「私たちもクマの専門家の助言を受けながら活動しており、成果に自信を持っている。ドングリをまく活動は続ける」と話している。
 富山県では22日、協会の男性会員(61)が東部の山中にドングリをまいた。


[読売新聞(10月23日)より引用]

【編集長の目】
自然問題は難しいですよね。刹那的な解決を求めると、傷口をさらに広げる結果になってしまったりします。何もしない事が良い事ではないと思いますが、偏りの無い多くの情報を集め、そしてよく考えた上での行動を心がけるべきだと思います。当たり前ですが。


「動物愛護は難しい」
iモードコンテンツ会社勤務 斎藤 滋(26歳)
好意でしたことが、視点を広げるたり別角度から見ると、他の何かに迷惑をかけていた。一般生活の中でもよくあることですよね。誰かを喜ばそうとしたら、別の誰かを傷つけていた、ってこと。できるだけ広い視野で、他人のことを思いやれる人間になりたいです。

「研究をもう一歩!」

大学職員 石井 涼子(25歳)

これだとこの学者は反発を受けるかと。クマ被害の当事者は生活(農作物)と人命がかかってるから、ただ受身に出てきたクマを対処せよといわれても納得いかないと思う。もう一歩、実益に沿い且つ生態系も保護できる代替案の研究を進めて欲しいと思いました。

「人間慣れへの懸念」

フリー調査業(弁護士補助) 田中 教之(28歳)

人間が熊にエサを与えることによって、熊が人間に慣れて、人間の食べ物を狙って、毎年やってくるようなことにつながらなければいいけど。神戸の六甲山の麓はこの時期になるとイノシシが大量に山から下りてきて、ゴミを漁る。人間慣れした結果の悪い例だと思う。

「まず人間を守れ」
フリー編集者 大塚 ゆきゑ(32歳)
ニュースを見るたびに「平成狸合戦ぽんぽこ」を思い出した。ドングリをあげるにせよ、あげないにせよ、人間のエゴですよね。とりあえずこっちは人間なんだから、襲われた人間の側に立ち、いかにして身を守るかに専念したほうがいいのではないでしうか。

 

ニュース関心度合計(/20)


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田中
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