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2004年12月29日号(毎週水曜更新)

政府が北朝鮮に抗議

 政府は25日、第3回日朝実務協議で北朝鮮から持ち帰った安否不明の拉致被害者10人に関する資料について、「8人死亡、2人未入国との北朝鮮側説明を裏付けるものはなかった」とする分析結果を、北京の大使館を通じて北朝鮮側に伝達した。
 また、北朝鮮側の対応に抗議するとともに、「迅速かつ誠意ある回答がない場合は、厳しい対応をとる方針だ」として、今後の対応によっては経済制裁を検討する考えを伝えた。
 北朝鮮側は、横田めぐみさんの「遺骨」として提供した骨の鑑定結果を認めない考えを示した。
 分析結果は、北京の日本大使館の堀之内秀久公使が北朝鮮大使館を訪れ、趙吉柱(チョ・ギルジュ)参事官に手渡した。同時に、日本政府の要求をまとめた文書と、横田さんの「遺骨」とされた骨のDNA(デオキシリボ核酸)鑑定結果要旨を渡した。
 堀之内公使は、北朝鮮の再調査について、「誠意を欠く」と強く抗議した。横田さんの「遺骨」とされた骨が別人のものだったことについては「重大な事態だ」と指摘した。
 趙参事官は「(横田さんの元夫が)別人の遺骨を手渡したとは想像できない」とする従来の見解を繰り返し、横田さんの「遺骨」とされた骨の返還を改めて要求した。
 堀之内公使は、拉致問題の真相究明と生存者の帰国を要請するとともに、伝達内容を本国に正確に伝達するよう求めた。趙参事官は「そのようにする」と答えた。
 政府は当初、過去3回の日朝実務協議に出席した外務省の斎木昭隆アジア大洋州局審議官を北京に派遣し、北朝鮮側と審議官級協議を行うことを北朝鮮に打診したが、北朝鮮が拒否した。
 政府内には「北朝鮮は、日本が経済制裁に踏み切るかどうかを見極めるために時間稼ぎをしようとしている」との見方が出ている。


[読売新聞(12月25日)より引用]

【編集長の目】
抗議をするのが遅いのでは?という問題は別として、政府の抗議自体は支持できます。感情的にキレてはいけない、が、怒りの感情は見せなければいけないと思います。お互いの国の想いを表明し理解した上で、落とし所を見つけるのが外交だと思うのです。


「テキトーさ、際立つ」
システム開発会社勤務 大石 誠(30歳)
ここ最近の北朝鮮側の返答をみてみると、「日本政府が…」と言うのではなく「日本の右翼勢力が…」という言い回しに、追い詰められた様子を感じる。経済制裁はある程度覚悟しているように見えます。テキトーな対応をしてるから、自業自得です。

「被害と国益」

葬儀関連派遣社員 浅羽 祐治(33歳)

拉致自体が経済制裁に値する国家犯罪だと思う。この上飢餓を抱える北朝鮮が誠意欠 く対応をするのは、戦争したい米としたくない日本の間に国際治外法権を得ようとし ている気がします。北朝鮮を追い詰めても日本の国益にならないところが事態を難し くしている。

「主張する勇気」

大学職員 前田 智美(24歳)

「横田さんの遺骨の再調査を北朝鮮に依頼すると、生きている横田さんを傷つけて骨を送ってきかねない。」このような発言をした安倍幹事長代理が今、北朝鮮のニュースで名指しで批判されている。これにひるむ事なく、国全体が強気になっていく事を望む。

「大切な誰かの骨」
フリー編集者 大塚 ゆきゑ(32歳)
横田めぐみさんのものとしてやって来た骨は、本当は誰の骨だったのだろうか。簡単に人の骨を手に入れて、勝手に焼いて、外交に使う国があることが悲しい。貧しさは人を狂わせる。痩せ細った子供達を見るより、この外交のやり方が国の貧しさを際立たせる。

 

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