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2005年2月2日号(毎週水曜更新)

NHK新体制、スタートでつまずき

 NHK顧問への就任から、わずか3日目の辞任だった。25日の会長辞任会見で「気力、体力は残っている」と語り、その翌日に顧問になった海老沢勝二前会長(70)は28日、前副会長、前放送総局長とともに一転してそのポストから退いた。顧問に任命していた橋本元一会長は記者会見で「判断は間違っていない」と強調した。顧問就任で「院政」への疑念を呼び起こし、視聴者から激しい抗議にさらされたNHK。橋本新体制はスタートからつまずく形となった。
 午後6時45分から、東京・渋谷のNHK放送センターで会見した橋本元一会長は冒頭、海老沢前会長から顧問辞任の申し出があったことや、顧問制度についての説明を、表情を変えずに淡々と述べた。
 しかし、記者から「(顧問就任は)周囲にイエスマンばかりそろえていたからではないか」と質問が飛ぶと、「それは意見が分かれるところだ」と顔を紅潮させた。自分が顧問に任命したことについても「業務の円滑化のためであり、判断は間違っていない」と言葉に力を込めた。
 記者から、前会長による「院政」につながるのではないかとの批判が出た時は「(前会長には)経営にかかわる権限は何もない。私に対して影響を与えるものは何もない。私の判断で経営をやっていけばいい」と反論した。
 橋本会長は、視聴者から連日多数の批判がNHKに寄せられたことを率直に認め、「こんなに大きなクレームの波が来るとは思わなかった。結果的にクレームを呼んだことについては反省している」と伏し目がちに語った。


[毎日新聞(1月29日)より引用]

【編集長の目】
完全に民意の読み間違え。ここにきて視聴率が無いNHKの甘さが出てしまったのではないでしょうか。民放なら、もう少ししたたかに動いた気がします。視聴率という簡単な指針がないからこそ、「好きにやってしまえ」ではなく、「視聴者を想い図る」姿勢が大事になってくるのではないでしょうか。


「本当のところどうなの?」
システム開発会社勤務 大石 誠(30歳)
(NHK以外の)報道各社での取り扱いやクレームに耳を傾けていれば、顧問就任による視聴者のクレームは予測出来ていたはず。ひょっとして海老沢氏と完全に手を切る為に意図して黙認してたりして?…逆に何も気付いて無かったら怖い。信頼の回復は難しそうです。

「日本流責任の取り方」
大学職員 前田 智美(24歳)
事の発端はプロデューサーの番組制作費の使い込みだったわけですが、気付けば組織ごと絵にかいたような転落ぶりです。「トップが形だけでも辞任すりゃ済むんだろ。」そういう風潮が日本では強いですが、それはもう通用しないという良い?見本になったのでは。

「騒ぎ過ぎ?」

大学院生 服部 圭介(27歳)

「前会長の何が悪いか」をきちんと答えられる人がどれほどいるでしょう。視聴者の「払ってない人もいるのに私は受信料払ってやってる」感が、NHKの体制に対してこれほどの過剰反応を生んでいるように思う。前会長を擁護する気は更々ないが、騒ぎ過ぎな感もある。

「退職金はスマトラ募金を」

ポータルサイト勤務 高橋 明彦(30歳)

「こんな大きなクレームになるとは」思わなかったのか…大衆の視聴料で成り立ってるのに、大衆の感情から乖離しまくってる構造が凄い。感動すらします。さすが天下のNHK。郵政よりもまずここを解体して民営化するのを強くお勧めします。

 

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