６日に甲子園球場で開幕する第８７回全国高校野球選手権大会に、高知県代表として出場する予定だった私立明徳義塾高校（高知県須崎市）が野球部員による不祥事があったとして４日、日本高等学校野球連盟に出場辞退を届け出た。高野連は高知大会準優勝の高知高に出場を要請、受諾された。代表決定後の出場辞退は夏の選手権大会では初めて。問題を受け馬淵史郎監督（４９）らが同日、大阪市内で会見。馬淵監督は辞任の意向を表明した。
　高野連によると、今年４月から７月にかけて、２年生部員と１年生部員の計１１人が、野球部寮の施設内で喫煙。また、同５月から７月初めにかけて、３年生部員と２年生部員計６人が１年生部員を正座させ、腕や胸をたたくなどの暴力をふるった。問題を知った馬淵監督らの判断で部内で処理したという。
　一連の不祥事は高野連に送られてきた投書で発覚。高知県高野連を通じて同校野球部の関係者から事情を聴いていた。
　大会規定により、明徳義塾は高知大会の優勝を取り消され、高知が優勝校となった。高知は２４年ぶり１０度目の出場で、大会第５日の第３試合（２回戦）で日大三（西東京）と対戦する。高知は５日夕に兵庫県西宮市の宿舎に入り、大会第１日の第３試合終了後に甲子園で練習を行う。
　一方、高野連は４日、大阪市内で臨時の審議委員会と運営委員会を開き、同校野球部に対して有期の対外試合禁止処分を日本学生野球協会審査室に上申することを決めた。宮岡清治野球部長と馬淵監督に対し、報告が遅れたとして、有期の謹慎処分を上申する。
　また、高野連の脇村春夫会長は同日、他の出場４８校あてに事情を説明する文書を送付。「この事態に動揺することなく、健全な高校野球を期待するファンの声援に応えられるよう願ってやみません」と呼びかけた。
　明徳義塾は春夏通じて計２３度、甲子園に出場。２００２年夏には、馬淵監督の指揮で全国優勝を果たしている。
　

[産経新聞（8月5日）より引用]

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明徳義塾、甲子園出場辞退