「たばこ増税」が1日から実施され、ほとんどのたばこが1箱(20本)当たり10〜30円値上げされる。たばこ増税は2003年7月以来3年ぶりだ。
今回の増税額は、たばこ1本当たり約1円。国内シェアの6割強を占める日本たばこ産業(JT)は、紙巻きたばこ96銘柄をすべて値上げする。
このうち、マイルドセブンシリーズなど13銘柄は、増税分の約20円を上回る1箱30円の値上げで、マイルドセブンやマイルドセブン・スーパーライトは270円から300円に値上げされる。
外資系のフィリップ・モリスやブリティッシュ・アメリカン・タバコも一部商品で増税分を上回る値上げを行う。増税分を上回る値上げの収入について各メーカーは、未成年者がたばこを買えないようにする、カード式新型自動販売機の導入費用などに充てるとしている。
政府は、国と地方合わせて年間約1800億円の税収増を見込んでいるが、公共施設や職場での禁煙など、喫煙に対する風当たりは強まっている。2005年度の国内たばこの総販売本数は、2852億本と、1996年度のピーク時(3483億本)より20%近く落ち込んでいる。一方、喫煙者の比率も85年調査の38・3%から05年には29・2%まで減少している。
製薬会社ファイザーがインターネットで喫煙者(700人)を対象に行ったアンケート調査でも、今回の値上げを機に禁煙に挑戦しようとしている喫煙者は34・7%に上っており、値上げでたばこ離れがさらに加速するとの見方もある。
[読売新聞(6月30日)より引用]
|